2021年1月に発令された緊急事態宣言以降、徐々に感染者数が減ってきましたね。ただ、新規感染者数が減ってきたとしても入院患者や重症患者数の問題もあり、まだまだ予断を許さない状況です。私自身も改めて気を引き締めていきたいと思います。
以前、「休業手当の支払義務」と言う記事を書きましたが、濃厚接触者について触れておりませんでした。感染者よりも濃厚接触者数の方が格段に多いはずですので、今回は会社の従業員に濃厚接触者が出た場合の所得保障について考えてみたいと思います。
濃厚接触者が出た場合、保健所等の指導に従いPCR検査を受けることになります。PCR検査の結果がでるまでも含め、1週間以上出社できないこともあるでしょう。その期間の賃金は、会社によって違うと思いますが、払わない会社が多いと思います。
では、休業手当を支払う必要はあるのか?と言うと、「使用者の責に帰すべき事由による休業」に該当しないと考えられますので、休業手当を支払う必要はありません。
それでは、PCR検査の結果、陰性だった濃厚接触者の休んだ分の賃金はどうすることもできないのでしょうか?
その場合、「新型コロナウイルス感染症対応休業支援金・給付金」が申請できる可能性が考えられます。この給付金は、雇用調整助成金とは違って生産性が下がった等の細かい要件がありません。濃厚接触者1人から申請することができます。
また、申請自体も基本的には従業員自身が行う給付金なので、会社にも手間は掛かりません。(会社経由でも申請可能です。)
今まで活用していなかった会社は、ぜひ活用を検討してみてください。
※細かい条件等は、以下で確認ください。
参考:厚生労働省